職人力のヤマガタヤ
職人を自前で育てることで、品質向上と安定提供を可能にしました
建設業界は慢性的な人手不足
昨今、日本の人口減による労働力不足が叫ばれていますが、中でも建設業界は、すでにその傾向が顕著にあらわれている業界のひとつです。
建設投資額の推移を見てみると、ここ数年間はゆるやかな上昇、もしくは横ばいをキープしているものの、建設業就業者数は増加していません。
職人が減り続け、高齢化も課題
特に注目すべきは職人の減少です。
大工を例に挙げてみると、1985年からその数は減り続けており、2030年には21万人にまで落ち込むとの予想がされています(図1)。
加えて、全業種と比較しても高齢化の進行が早く(図2)、次世代への技術承継が大きな課題となっています。
職人とともに歩んできたヤマガタヤ
山林伐採業から始まり、昭和以降は総合住宅資材企業として成長を遂げてきたヤマガタヤ。
昭和40年代には、建材と同時に職人を手配し、ヤマガタヤが工程管理を組んで工事をおこなう事業をスタートさせました。
現在では、ハウスメーカー、工務店、大手ゼネコンなどの発注を受け、建材の提案・販売から工事までを一貫して請け負っています。
ひとつの建物が完成するまでに必要な職人は、大工、ボード、クロス、空調、サッシなど多岐にわたり、それぞれのプロフェッショナルがいなければ成り立ちません。
そして、数ある案件の中からわたしたちの仕事を優先して引き受けてもらうためには、職人との信頼関係が不可欠です。
ヤマガタヤでは、協力してくれる職人が安定した業務を遂行できるよう、長年をかけて営業活動を強化してきました。
そして現在、ヤマガタヤが依頼する職人の数は350人以上にのぼります。
安全大会の実施や、社員旅行への招待も
工事を進める上で欠かせないのが、品質と安全性の確保です。
ヤマガタヤでは、職人や協力会社の技能向上や安全意識の徹底を目的として、1989年から毎年「安全大会」を開催してきました。
本会では、健康診断、マナー研修、技能研修、安全研修のほか、 建築業界に関する講演会を実施。加えて、1年間にわたり事故がない職人及び業者の表彰をおこなっています。
また、社員旅行には職人の方々へも声をかけ、ともに楽しい時間を過ごして親睦を深めています。
自社で職人を育成し、職人力を強化する
建設就業者数の減少や職人の高齢化は喫緊の課題であり、ヤマガタヤも例外ではありません。
これまで職人に支えられ、成長を続けてこられたわたしたちがすべきことはなにか。
その答えが、自社で職人を育成することでした。 ヤマガタヤでは数年前より、職人志望の社員を迎え入れ、社外の職人の協力も得ながら、然るべき技術を身につけられる環境を整えてきました。
とはいえこの取り組みの目的は、社外の職人を排除することではありません。
社内に職人の技術と知識を持った人間が増えれば、お客さまとの打ち合わせから職人との連携までをよりスムーズにおこなえます。
職人不足が叫ばれる時代に、どこまで当事者として取り組むのか。
ヤマガタヤ自らの職人力を強化することで、お客さまや取引業者、職人からの信頼をさらに高めていきます。